回り道も時には必要
白い砂のアクアトープ5話「母の来訪」放送。
風花の解決していない悩みに対して、風花なりの道を歩み始めた今回。
未来がどうなるかはわからないけど今を全力で生きることの尊さを知れた気がする。
いつも通り好きな箇所をまとめつつ、小ネタを交えての感想とさせてください。
大人の動きと子供の意思
今回ではくくるのおじいとおばあ、うどんの母、風花の母がそれぞれ登場し、それぞれに風花やくくるに選択肢を与えてくれる。思いに任せること、意思を尊重し行動すること、最良へ導くこと、全部間違いなことはないと思う。ただ、一つ言えるのは今回の風花の思いはがまがま水族館でくくると一緒に仕事がしたいということ。
そして子供たち。特にくくるとうどんは風花に残ってほしいという思いと、「忙しいと余計なことを考えないで済む」という言葉を風花に与える。
三者三様それぞれの立場から子供のことを思って行動してくれて、その中で自分の意思を伝えることを助けてくれたのはくくるの思いとうどんの言葉。大人がきっかけをくれて、子供がそのうえで決断をすることに何か家族を感じてすごく好き。
今までの思いを風花母に伝えないままに逃げてきた時間に終わりを告げられた1話。あの場所にいた大人たちがそれぞれ子供たちのことを思ってくれている温かい空間であり、そう思ってくれる大人の周りで思いを伝えられる子供達の信頼が良い。
風花母の捉え方の変化と風花の旅立ち
冒頭では風花を連れて帰ることを目標にしている。その理由は住み込みで働かせてもらうというわがままを風花がしていると考えたから。連絡がある前は心配から始まり、5話の時点では心配といういうよりは風花が迷惑をかけていることへのお詫びの気持ちが一番に出ている。
そこから海咲野家で逃げるためじゃなくがまがまのために働いているという話を聞き、がまがま水族館に戻り、風花に会いに行く前に水族館を見て回る。最後に風花の真剣に働く姿を見て、風花の今したいことを尊重して去っていく。
対して風花は序盤、母との距離感が掴めていないように感じる。このぎこちなさが出ている理由は風花が上京していたため文章での堅苦しいやりとりが多く、甘え方がわからなくなっているからかなと。
結局のところ風花は最後の場面にいくまでの間母と会話はしていない。話全体で見ても母との会話をしたのは連絡、少しして時間を置いて報告をしたぐらい。
だからこそ、くくるの後押しもあって意思を伝えられたあの瞬間は風花母にとっては子供の成長への嬉しさ共に、自分が何もしてあげられないまま子供が大人になったことへの寂しさもあっての「わかった」だと思う。
風花が意見を伝えられた場面であり、母としての嬉しさと悲しさも感じさせる個人的には一番心に残るシーン。
そこから最後には赤い長靴の話へ。赤い長靴の話をここで出すということは東京で買った赤いハイヒールのことも知っているだろうし、母はずっと風花のことを見てくれていたことがさらにわかる。
風花の今やりたいことは？
うどんの「忙しいと余計なことを考えないで済む」という言葉にハッとする風花。
そしてこの言葉を残る理由の最初に話したことから、このがまがまでの時間はアイドルを辞めたことに関する余計なことを考えずに済む、休みの時間だと捉えている気がする。それでいて、くくるの風花に残ってほしいという願いに対しての優しい笑顔。2つからして風花は誰かを応援したい、かつ目の前にあることに全力を尽くすことを通して心を休める時間が今は欲しいのかなと思う。
方言と小ネタ
あきさみよ
→なんとまあ（感嘆）。1話に引き続き登場。
カメー
今回で追加の情報が出たため発覚したカメーの所在地。現実では観光ツアー代理店「マナイア沖縄」さんの横にある駐車場がカメーがあるはずの場所。
てびち
おばあが風花母をもてなす時に出した料理。沖縄料理で豚足の煮付け。
編集後記
今までで一番感想をまとめるのに時間のかかった回。
風花の願いは何か、岩手に戻ることを否定しない時点で戻る選択肢もあった。その中でもがまがまに残ったのは忙しくしてると余計なことを考えないで済むという言葉。それと類似はあまりしないくくるの夢を手伝いたいという意思。気持ちを落ち着かせつつも誰かを応援したいあたり風花ちゃんはどこまでも他人思いの良い子だなと思う。
風花母の感情がわかりやすい分、別れを強く残された気がして話自体は明るいのに寂しい気持ちにもなる不思議な5話。
今回も面白かったです。
読んでいただきありがとうございました。
最後に一言
久高さんは？？？？
